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文章力の基本 / 阿部紘久 著

わかりやすい文章を書くための77のテクニックが紹介されている本。

文章力の基本 / 日本実業出版社 / 阿部紘久 著

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本書には、『わかりやすい文章を書くための77のテクニック』を社会人や学生が書いた豊富な文例とともに説明されている。企画書、報告書、小論文など文章にはたくさんの種類があるが、本書では特定の文章を対象としたものではなく、すべての文章に共通する基礎が説明されている。

本書から、テクニックの一つを引用しよう。

『因果関係をつかむ』

次は、原因を取り違えている例です。
【原文】
団塊の世代の退職などで今後老齢者人口が増加し、それに伴って医療費がかさむと懸念されている。

【改善】
団塊の世代が60代を迎えたので老齢者人口が増加し、それに伴って医療費がかさむと懸念されている。

実際には、「退職」と「高齢化」の間に因果関係はありません。原因は、「団塊の世代が60代になったこと」です。

本書は、このようにいくつか例文をあげて、改善点を指摘し解説するという流れになっている。紹介されているテクニックの中には、長年文章を書いてきた経験から納得できるテクニックがあったり、人によってはそんなテクニックは当たり前だと感じるテクニックがあるかもしれない。しかし、テクニックとして文章化され紹介されることで、頭の中が整理され、今後、より注意して文章を作ることができるようになるので、読んで損はないだろう。

すべてのテクニックを読み、すぐさまそれを実践するのは難しいので、テクニックを少しずつ消化しながら、実践で使っていけばよいだろう。また、77のテクニックからいくつかピックアップし、文章を書く際のチェック項目として、わかりやすい文章を書くための指針とするのものよいだろう。

さすがに、大学でも文章指導をされている著者の文章は非常に読みやすい。あまりに文章が完成されているので、どこか読みにくい文章はないかと、目を凝らして読んだくらいである。テクニックだけでなく、著者の文章を読むだけでも参考になるだろう。普段、わかりやすい文章が書けているのか不安がある人には、大変参考になる本だろう。


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論理パズル「出しっこ問題」傑作選―論理思考のトレーニング / 小野田博一 著

論理思考を鍛えるための論理パズル集。

論理パズル「出しっこ問題」傑作選―論理思考のトレーニング / 講談社 / 小野田博一 著

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本書には、著者のオリジナルの問題と古典問題の論理パズルが60問収録されている。収録されている論理パズルの問題文は、どれも暗記できるほど簡潔なものである。

参考に、本書に収録されている論理パズルを1つ紹介しよう。

【問題】
千佳、典子、あさみの3人がいます。このうち、真実を述べるのは1人だけです。
千佳 『典子はウソつきです』
この発言から何がわかるか?

解説は本書を読んでいただくとして、正解は、「あさみはウソつき」である。

本書を読んでいると、自分でも論理パズルを作りたくなる。一つ作ってみたので、時間のある方は挑戦してみてほしい。

【問題】
ルパン、次元、五右衛門の3人がいる。この3人は、善人か悪人のいづれかである。善人は真実を、悪人は嘘を述べる。
ルパン 『次元は嘘をついている』
次元 『五右衛門の発言を翻訳すると、「おれは悪人だ」と言っているようだ』
五右衛門 『おらおらおらああああああ(意味不明な叫び)』

ルパンは善人か悪人のどちらか?



【解答】
各人の発言を検討していく。

次元の発言
五右衛門が善人と仮定すると、「おれは悪人だ」という発言はおかしい。
なぜなら、五右衛門が善人の場合、真実を述べるからである。
五右衛門が悪人と仮定すると、「おれは悪人だ」という発言はおかしい。
なぜなら、五右衛門が悪人の場合、嘘を述べるからである。
よって、次元は嘘をついている。

五右衛門の発言
意味不明な発言なので検討しない。

ルパンの発言
ルパンと次元の発言を検討した結果、ルパンは真実を述べている。

真実を述べる者は善人である。よって、ルパンは善人である。

最初のうちは、解けない問題があるかもしれない。しかし、論理パズルは厳密に論理を積み重ねていけば、解ける問題である。論理の積み重ねの方法がわかってくると、すらすらと解けるようになるだろう。とは言っても、今まで論理力に自信がなかった方が本書を読むことで、すぐさま実践で役立つような論理力を身に付けることはできないだろう。本書から習得できるのは、厳密に考え抜こうという姿勢と理詰めで考える能力である。それは論理力の基礎である。実践で役立つような論理力は、その基礎の上に、状況に応じて使いこなすフレームワークや、より精度の高い論理を築くためにメタ認知的視点を身につけていかなければならない。
本書は、論理力の基礎に不安を感じている人、論理思考の入門者で論理の問題を探している人には、きっと良い本になるだろう。また、ただ単純に暇つぶしとしても、楽しむことができる本だ。


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議論のレッスン / 福澤一吉 著

議論とはそもそも何なのか、建設的な議論をするためにどんな予備知識が必要なのかが解説されている本。

議論のレッスン / 日本放送出版協会 / 福澤一吉 著

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建設的な議論をするためには、議論のルールに則った論証をしなければならない。
論証とは、根拠から主張を導く行為のことである。根拠は、経験的事実(データ)と論拠に分けられる。経験的事実(データ)は、議論の際に明示的に触れられる根拠のことである。論拠は、経験的事実(データ)を支えるものであり、議論の際に触れられない隠された根拠・暗黙の仮定のことである。論拠は、主張する者にとっては、「当然で、あたりまえのもの」や一般常識、社会通念のことであり、さらに、別の言い方をすると「論証する必要のないもの」やバイアス、視点のことである。論拠によって、主観的に経験的事実(データ)が収集されることが決定される。経験的事実(データ)は、独立して存在するものではなく、論拠に依存しており、論拠によって主観的に意味が決定されるものである。

以下は、論拠が経験的事実(データ)の意味を決定している例である。

≪ある男が犯罪を犯したかどうかを判断する場合≫

論拠1 : 「自白は信憑性がある」
経験的事実(データ) : 男は「私がやりました」と自白した。

主張 : 「彼は犯罪人である」

論拠2 : 「自白は警察から強制されたものであり、信憑性がない」
経験的事実(データ) : 男は「私がやりました」と自白した。

主張 : 「彼は無実である」

つまり、経験的事実(データ)がまったく同じであるにもかかわらず、論拠(視点)を変えることで、正反対の主張が導き出せるのである。これが、論拠が経験的事実(データ)の意味を決定しているということである。

議論が噛み合わないときは、たいてい論拠がお互いの間で共有されていない。本書では、主に論拠に注目し、良い論証をするための方法が解説されている。しかし、議論の際、自分の論拠を認識しておくことは易しいことではないだろう。論拠を認識するとは、自分の思考そのものを客観的に把握し認識することであり、これはメタ認知能力が問われていることにほかならない。メタ認知能力は個人差が大きく、訓練しなければ伸ばすことができないと言われている。建設的な議論ができるようになるには、本書で解説されている予備知識の習得以外に、メタ認知能力も鍛える必要があるだろう。


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主にノンフィクション系(ビジネス、科学、ドキュメンタリー)を読みます。小説も読みます。たまに映画も見ます。

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